さて、前回、前々回とダウンロードファイルとしてのPDFの作り方、活用アイディア、活用事例・方法などを記事にしてきました。
今回はPDFのアップロード場所はどこにするのか、アップロード方法、リンクURLの確認方法、ダウンロード数を把握するためのプラグイン、グーグルアナリティクスでダウンロード数を取得する方法など、ダウンロードファイルを公開するための基礎的な知識から、実際にどのように管理するのかまでのお話です。
Contents
PDFをどこに置くのか?
インターネットで情報を発信する方法は様々、発信の仕方によって、PDFをどこにアップするのかも変わってきます。ここで発信の仕方を分類してみました。
- アメブロなどの無料ブログサービスや、有料でもPDFをアップできないサービスを利用している場合
- レンタルサーバーに自サイトを作って運営しており、
- HTMLで作成されたWEBサイトの場合
- ワードプレスでブログ、またはブログのあるWEBサイトの場合
では、分類別にどのようにPDFを設置するのかを見ていきます。
アメブロなどのブログサービス、有料でもPDFをアップできないサービスを利用している場合
ブログサービスの場合で、PDFをアップロードできない場合は、外部フリーストレージ(:ファイルや画像を無料で置かせてもらえる)サービスにアップしておき、ブログにはそのファイルの公開URLを貼ることでダウンロードしてもらえる状態にすることができます。
外部フリーストレージ(:ファイルや画像を無料で置かせてもらえる)サービス
ストレージサービスは、Dropboxや、Googleドライブがおすすめです。
Dropbox
Dropboxスタート時に一律に配布されるDropboxの使い方を記載した、「はじめに」PDFのURLリンクをダウンロード用のリンクに修正して、下の「はじめに」に貼ってみました。
リンクをクリックすると、どのようにダウンロードされるのかを確認してみてください。
DropboxのURLリンクをダウンロード用に変更する方法は以下のDropboxのヘルプをどうぞ(^^)
Dropboxのダウンロード用リンクにする方法を見る
Googleドライブ
Googleドライブの共有リンクの取得方法
ドライブでリンクを取得したいファイル上で右クリック、メニューからリンクを取得をクリック。
表示されるURLを Ctrl+C でコピー、 Ctrl+V で貼り付けができます。
下の「SEO-OneSheet-ja」には、GoogleのSEOガイド簡易版PDFをリンクさせてあります。
Googleドライブからファイルをダウンロードした場合の状態を確認してみて下さい。
ブラウザで開かせたくない場合は、ZIPにしてアップしておくと良いでしょう。
Googleドライブでファイルを共有する方法の詳細については以下のリンクをご覧ください。
Googleドライブのファイル共有方法
手順
実際の手順としては、以下のような手順になります。
- ストレージサービスにファイルをアップロード
- ダウンロード用、共有用URLリンクを取得
- ダウンロードファイルを紹介するサイトにダウンロード用、共有用URLリンクをはる
図解でのURLはGoogleドライブの場合です。
ダウンロード数をカウントしたいといった場合は、Googleアナリティクスで確認できます。
レンタルサーバーで運営しており、HTMLで作成されたWEBサイトの場合
HTML作成のサイトの場合でも、もちろん上記のストレージサービスを利用できます。
しかし、SEO的な点から考えると、サーバーにファイルを置く方が有利です。
通常、FTPソフト(FFFTPなど)を利用して、画像ファイルをまとめてimagesディレクトリ(※サーバー内のフォルダ表示になっているファイルの置き場所をディレクトリと言います。)などにアップしていると思いますので、これと同様にfileディレクトリを作成し、そこへアップロードすればOKです。
手順としては、以下のようになります。
- ファイル用ディレクトリを作成する
- 作成したディレクトリにファイルをアップロード
- ファイルのリンクをサイト内に設置
こちらもダウンロード数をカウントしたいといった場合は、CGIなどのプログラムを導入する方法もありますが、Googleアナリティクスを利用したカウント方法がおすすめです。
レンタルサーバーで運営しており、ワードプレスのブログ、またはブログのあるWEBサイトの場合
プラグインを使用する
ワードプレスでサイトを運用している場合、簡単なのはやはりプラグインを使用する方法です。
WordPressプラグイン「WordPress Download Manager 」
機能が多くてちょっと迷うくらいな、WordPress Download Manager。
オプションのアドオンを購入すれば、文書のオンライン販売も始められそうなプラグインです。
カスタム投稿タイプでPDFファイルごとのページができるので、ファイルそれぞれに詳細説明ページを作成するのも、良いと思います。
ダウンロード数の取得もプラグインの機能で簡単にわかります。
使い方に関しては、以下の西沢直木のIT講座さんのサイトの記事、
「ファイル(PDF・zipなど)のダウンロード機能を作成する」http://www.nishi2002.com/9978.html
が詳しかったので、参考になさってみてください。
西沢直木のIT講座さん、ありがとうございます。
※ファイルの数が多く、容量も大きい場合の注意点
ワードプレスでサイトを運用していて、ファイル数が少なく、さほど容量も大きくない場合では、あまり心配する必要もないのですが、ファイル数が多く、容量が大きい場合には少し注意が必要です。
というのは
ワードプレスのサイトのメディアにアップロードする、
=MySQLデータベースにアップロードする
ということであり、このMySQLが無制限でない場合(:契約しているサーバーによって異なります)、大きなサイズのPDFをたくさんアップロードしていくと、MySQLデータベースの容量を大きく減らしてしまいます。
Download Managerには、ファイル数もファイルの容量も多い場合に、外部フリーストレージ(:ファイルや画像を無料で置かせてもらえる)サービスのGoogleドライブを活用できるアドオンが無料でついています。
※Dropboxはアドオンは無料ですが、DropboxがBusiness(有料)でないと使えないようです^^;
GoogleドライブもAPIを利用する必要があり、少々ハードルが高いことは否めません^^;。
というわけで、プラグインDownload Managerを使用しない方法も記載しておきます。
プラグインを使用しない
プラグインを増やすのに抵抗がある、という場合にも、いっそのことプラグインを使用しないという選択肢があります。
この場合は、
- アメブロなどのブログサービスの場合と同様に、外部ストレージにファイルを置く。
- HTMLのウェブサイトの場合と同様に、レンタルしているサーバー内にファイルを置く。
という2つの選択肢があります。
外部ストレージにファイルを置く場合の方法は前述の内容をご覧ください。
2.の場合の手順は次の通りです。
レンタルサーバーにPDFファイルをアップロードする手順
ファイルフォルダの置き場所は子テーマディレクトリ内にするのがおすすめです。詳しい説明はここでは割愛しますが、SEO的な理由です。
※ワードプレスでサイトを活用するなら、子テーマで管理することをおすすめしていますが、子テーマは使用してない、という方は、テーマディレクトリに読み替えて下さい。
アップロード先の確認
まず、どこに置くのかを確認しましょう。
ワードプレスをトップディレクトリにインストールしている場合
ワードプレスをサブディレクトリにインストールしている場合
FTPソフトで新規ディレクトリを作成する
FTPソフトで子テーマ内に新規ディレクトリを作成するには、作成したいディレクトリを開き、右クリックして、表示されるメニューから、新規作成や、新規ディレクトリなどの項目をクリックするとPCで新しいフォルダを作成するのと同様に、ディレクトリを作成できます。
※画像はFTPソフト、WinSCPのものです。
※パーミッションはご自分のサーバーのルールに従って、755や、705に設定してください。
fileディレクトリにPDFファイルをアップロード
新規に作成したfileディレクトリを開き、アップロードしたいPDFファイルをドラッグ&ドロップします。
※ファイル名は半角英数でないとリンクできませんので、注意してください。
アップロードした、PDFファイルのURLを取得、編集
取得したURLは以下のようになっていると思います。
ftp://example@example.xsrv.jp/example.com/public_html/wp/wp-content/themes/samplechild/file/flow-of-making-website.pdf
この状態URLではリンクできませんので、黄色の部分を以下の様に編集します。
ftp://example@example.xsrv.jp/example.com/public_html/wp/wp-content/themes/samplechild/file/flow-of-making-website.pdf
- ftp://example@example.xsrv.jp/ → http://
- public_html/ は削除
以下の様に出来ましたら、リンクURLが完成です。
http://example.com/wp/wp-content/themes/samplechild/file/flow-of-making-website.pdf
ブラウザでリンクURLをアドレスに入れてみて、PDFファイルが表示されるかどうかを確認しておきましょう。
この場合も、ダウンロード数をカウントしたい場合は、Googleアナリティクスで確認できます。
Googleアナリティクスでダウンロード数を確認する方法
Googleアナリティクスのトラッキング機能を使えば、ファイルのダウンロード数を確認できます。
ひびの備忘録さんの記事がとても詳しいので、参考にしていただければと思います。
ひびの備忘録さん、ありがとうございます。
[ユニバーサルアナリティクス対応]イベントトラッキングを使ってファイルのダウンロード数や外部リンクのクリックを計測する方法
http://www.h-nanae.com/analytics/googleanalytics/entry-88.html
ものすご~く、かいつまんでまとめますと、
まず、ちょっと前にアナリティクスのスニペット(グーグルアナリティクスを使うためにサイトに設置するスクリプト)が新しくなりました。
つまり、
- 以前のGoogleアナリティクスのもの = ga.js
- 現在の最新のGoogleアナリティクスのもの = analytics.js ユニバーサルアナリティクス
ということ。
新旧のスニペットが混在している現況ですので、両方の説明がされていますが、この際新しい、ユニバーサルアナリティクスに変更なさることをおすすめします。
現在のご自分のスニペットを以前のものと差し替えるだけです・・GoogleAnalytics
子テーマにユニバーサルアナリティクスを設定する方法については、サブサイトのほうに1記事書いておりますので、よろしければ参考にして下さい。
その上で、リンクのタグに以下のようにトラッキングを取るための編集をすれば、アナリティクスでダウンロードページへのクリック数を確認できるようになります。
通常リンク:※URLは子テーマに作ったfileディレクトリにアップロードした場合を想定しています。
1 |
<a href="http://example.com/file/flow-of-making-website.pdf"></a> |
アナリティクス対応リンク:
1 |
<a href="http://example.com/file/flow-of-making-website.pdf" onclick="" ga="" send="" event="" pdf-download="" downloads="" pdf-flow="" gt="" pdf="" a=""></a> |
リンクコードの簡略図解・・上のテキストのリンクだけでは、わかりにくいので図解してみました。
ということで、ワードプレスの場合、リンクの挿入の際に、htmlの部分にアナリティクス対応のリンクを貼ればOKです。
例えば上記のSEO-OneSheetのダウンロード数をアナリティクスでトラッキング(カウント数などのデータをとる)したければ、下の様にリンク先を入力すれば、OKです。
また、
onclick=”ga(‘send’,‘event’, ‘pdf-download’, ‘downloads’, ‘pdf-flow’)
を、
onclick=”ga(‘send’,‘event’, ‘pdf-download’, ‘downloads’, ‘pdf-flow’, true)
とした場合ではtrue 無しは直帰としてカウントされないのに対し、ture有りで直帰カウントされます。
場合によって使い分けることで、より詳細なデータ分析が可能になります。
ではでは、本日はここまでと致します。お役にたてば幸いです(^^)